「お家さん」北九州ロケ裏話!

今年の1月22日~28日に北九州市内で撮影が行われたドラマ「お家さん」のロケ裏話をご紹介します。

【上野ビル】
鈴木商店社屋として物語のメイン物件となった同ビルは、監督がロケハンされたときに、玄関の背景に海を望める立地やビル内部の吹き抜け構造を非常に気に入り、「2階と3階を立体的に使えて面白い!」という事になり、「ぜひ北九州でロケをやろう!」という決め手になった物件です。

また、鈴木商店の新社屋という設定のため、1階窓の鉄格子やビル内部の壁の部分を一部塗り直しました。正面1階部分の外壁を全てセットで囲み、2階以上をCGで合成しています。

メイン物件ということもあって4日間撮影され、小栗さんや天海さんが来ているという情報が広まってしまい、毎日朝早くから敷地外に非常に多くの見物客!
特に小栗さんのファンは、中学生~高校生・赤ちゃん連れの若いお母さんなどが多く、控え室として使用していた鶴丸海運ビルの前にも出待ちの人だかり、小栗さんの人気は凄まじいものでした。

【旧若松労働会館】
鈴木商店社屋の現場となった上野ビルと別に、焼き討ち後の社屋を再現できるところということで、旧若松労働会館が選ばれました。
旧若松労働会館は、近日取り壊される予定とのことで、「壁や天井も黒く汚して構わない!」と管理者(保健福祉局)からお許しをいただけたので、壁や天井、階段回りも美術さんが力を入れて汚し、焼き討ち後の社屋が非常にリアルに再現できました。ただ、万一原状復旧が必要になることも考慮し、水性塗料が使われました。
なお、「オリンピックの身代金」の撮影で、旧若松労働会館前の小道から若戸大橋を望む実景を撮影しており、同作品では松山ケンイチさんが雑居ビルから東京を臨む絵として紹介されました。

【旧門司食糧倉庫
当初は、食糧倉庫の倉庫群や事務所棟を使用したいと希望がありましたが、農水省の許可が下りずやむなく、道路沿いだけでも使おうということになりました。
この場所での撮影は、直吉がヨネに始めて出会う雨のシーン、ヨネが子どもにおむすびをあげて労働者が集まってくるシーン、直吉がトラックの荷台に乗って寝転がっているシーン、労働者が夜行進するシーンなど、上野ビルに次いで重要なロケ地となりました。
行進のシーンは、リヤカーにカメラを載せ数人で引っ張りながら撮影を行いました。

【天海さんのファンへの対応】
天海さんのファンへの対応はとても素晴らしかったです。
敷地外の見物客にいつも笑顔で手を振ったり、車での出入りの際に窓を開けて手を振るほか、小栗さんが現場を出て行った後に、まだ待っている小栗ファンたちに対して歩いて近づき「もう小栗さんは帰ったから帰りなさい、もう遅いよ!」と声をかけに行って、かえって「キャーキャー」と騒ぎになってしまう等、気さくな感じで見物客に接している姿勢がとても素晴らしと思いました。

【毎日炊き出し実施!】
制作会社のプロデューサー自ら、コンロや鍋等の機材を東京から自車で運んでこられ、毎日炊き出しを行っていました。道具も本格的で、厨房をそのまま持ってきたような仕様で地元の食材を使い、鴨南蛮そば、カレーうどん、磯部焼き、オニオンスープなどを、読売テレビのプロデューサーや私たちFCと共に、毎回80食分を準備しました。
1月下旬の寒いロケの中、温かい炊き出しは、心も体も温まり出演者やスタッフに非常に好評でした。

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2件のフィードバック

  1. nekosan より:

    裏話とても楽しく読みました。現場にいなくてもなんとなく想像できました(^_^)

  2. やま より:

    旧門司食糧倉庫。
    あー。だから、全体像がなくて、塀越しに見えるだけの道のシーンになったのですね・・・。

    農水省のお許しがでませんでしたか・・。
    惜しい!!!!
    北九州ロケの名物ともいえる場所、旧門司食糧倉庫が撮らせてもらえないなんて・・・。
    今後もでしょうか?!・・・残念過ぎます。

    北九州での誇らしいロケ地。
    近代の建築物が、明治・大正・昭和・平成とつながって、
    いくつも現存しているところに価値があって、魅力的な北九州市ですもの!!
    これからも、大切に活かして保存して欲しいと願うのは、私だけでしょうか?!

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